ケーススタディーで分析の事例


●ケーススタディ紹介                  (図−1)

 

ABC食器製造販売会社(架空)

・ABC食器製造販売株式会社は 1947年に設立した厨房食器類の製造及び販売会社です。

・社員は600名、今期の売上見込は200億円、純利益5億円の企業です。

・創業以来家庭及びレストランで使用する食器類を製造 及び販売。
                                         

 

 

                              (図−2)

・1980年後半のバブル崩壊後業績が悪化し、リストラ等で危機を乗り切った後、市場ターゲットを絞り、高級食器類製造販売企業として白い陶磁器の取り組みを始め徐々に商品の評価が上がり実績が出るようになって来ました。

 

・日本国内だけでは十分な市場が見込めない為に、海外に注目しました。

                                      

                                        

 

 

                              (図−3)
 世界中の食習慣を分類すると、 箸食文化圏、カトラリー食文化圏(ナイフ・フォーク等)、 手食文化圏に別れ、それぞれ約3等分されます。

 

・ABC食器では、カトラリー食文化圏および箸食文化圏へターゲットを絞り特に米国、欧州に市場を求めディナーセットおよびコーヒーセット 
等で販売を行う。

                                        

 

 

 

                              (図−4)
 ・最近の日本食ブームで高級感のある漆塗りの御椀や塗り箸を初めとして、日本の文化そのものを海外に輸出することを目指す。

 

●ABC食器では、ステークホルダー 分析を行い、セグメント顧客を選定しました。

 

 

 

 

 

 ・ステークホルダー抽出:参照(図−1)

 外部で直接的影響力
  ・一般顧客(コンシューマ)
  ・ディーラー(国内)
  ・ディーラー(海外)
  ・ディーラー(BRICsへの強化を考えている)
  ・ネット顧客
  ・通販会員(通販からネット顧客への拡大を検討中)
  ・大手レストランチェーン
  ・ホテル
  ・仕入れ業者
  以上を抽出

 内部で直接的影響力
  ・社長
  ・役員
  ・部門長
  ・従業員

 外部で間接的影響力
  ・地域社会
  ・業界団体
  ・マスコミ
  ・レストラン組合

 内部で間接的影響力
  ・組合
  ・OB会
  ・株主
  ・グループ会社

 

・セグメント顧客はこれらステークホルダーから考えて何処に戦略を打つべきか

 戦略を主体に考えて下記の様にまとめる。
 (1)コンシューマ(一般顧客)
 (2)海外を含むディーラー
 (3)ネット顧客
 (4)通販会員
 (5)ホテル・レストラン
 と設定し、その中から上位3つのセグメント顧客に付いて、戦略を策定しました。
 参照 (図−1)

 

・次にSWOT分析を行いました。
 参照 (図−2)

 (強み)
 S−1 高い技術力がある
 S−2 経験が豊富
 S−3 安定した通販顧客がある
 S−4 新しい商品に対する取り組み意欲が旺盛
 S−5 若手世代は、やる気がある
 S−6 米国での実績がある
 S−7 商品の品質が良い
 S−8 新工場がスタートする
 S−9 定期的な購買層(会員)がいる
 S−10箸食文化圏及びカトラリー食文化圏の拡大

 (弱み)
 W−1 従業員に世代ギャップがある
 W−2 リーダーが不足している
 W−3 ブランド力が弱い
 W−4 商品が高い
 W−5 インターネットの活用が不十分である
 W−6 部門間のコミュニケーション不足
 W−7 ビジョンが徹底されていない
 W−8 デザイン力の不足(海外に頼りすぎる)

 (チャンス)
 O−1 市場ニーズが拡大している
 O−2 BRICsに需要が見込める
 O−3 日本製品の評価が高い
 O−4 日本食への関心が世界的に盛り上がっている
 O−5 食を楽しむ傾向の拡大
 O−6 BRICsの生活水準のアップ

 (脅威)
 T−1 原材料の高騰
 T−2 サブプライム問題による世界的不況への突入
 T−3 円高による輸出の不振
 T−4 競合他社の脅威
 T−5 東南アジア企業との競争(低価格)
 T−6 米国の経済的不振
 T−7 環境への厳しい見方が進む

 

 以上の課題&問題点を抽出する。

 

 

・SWOT分析からBSCクロスを実施し、戦略目標の候補を設定しました。
 参照 (図−3)
 

 −強みとチャンスで何をするのか(積極的攻撃)
  S3*O5 安定した顧客からの利益の確保
  S1*O1 高い技術力で売上の拡大
  S4*O4 新たな食文化を切り開く
  S7*O3 ブランドイメージを定着させる
  S1*O2 BRICsでのディーラーを獲得する
  S9*O5 ネットワーク活用により顧客の囲い込みを強化する
  S8*O1 新工場の稼働率を早急にアップする
  S6*O2 BRICsへの営業活動を強化する
  S7*O3 魅力ある商品を開発する
  S5*O4 若手からの提案を積極的に取り上げる

 

 −強みと脅威で何をするのか(差別化戦略)
  S7*T4 商品の魅力を提案し利益確保に注力する
  S8*T4 低価格新製品の提供
  S7*T6 小さな幸せの追求を提案
  S2*T1 製造における効率化を更に推進する
  S8*T7 グリーン調達率のアップ
  S4*T5 BRICs市場の調査と方針の徹底

 

 −弱みとチャンスで何をするのか(段階的施策)
  W9*O3 ブランド力アップのための広報強化
  W4*O3 マニュアルを整備し技術の蓄積を計る
  W1*W6 コミュニケーションを強化する
  W3*S5 スキルの移管プログラムの実施
  W8*O3 デザイナーの育成
  W2*O1 リーダーを育成する(若手の抜擢)
  W7*O2 戦略を明確にし、リーダーシップの強化

 

 −弱みと脅威で何をするのか(専守防衛or撤退)
  W4*T3 魅力ある低価格商品の創造
  W5*T4 ホームページを工夫してアクセス数を増やす
  W8*T3 日本風商品を生かし国内需要を喚起する

 

 

 SWOT分析から、何をしないといけないかを考えて戦略目標の案を出しました。
 この工程は、非常に大事で常に何をしないといけないかを考える癖つくりを行います。

 

 

・戦略目標の候補を四つの視点に分類しました。
 参照 (図−4)
 考え付いた戦略目標を視点別に分類します。

 

 −財務の視点の戦略目標
   ・安定した顧客からの利益の確保
   ・商品の魅力を提案し利益確保に注力する
   ・高い技術力で売上の拡大

 

 −顧客の視点の戦略目標
   ・新たな食文化を切り開く
   ・魅力ある低価格商品の創造
   ・低価格新製品の提供
   ・ブランドイメージを定着させる
   ・ブランド力アップのための広報強化
   ・BRICsでのディーラーを獲得する
   ・ネットワーク活用により顧客の囲い込みを強化する
   ・小さな幸せの追求を提案

 

 −業務プロセスの視点の戦略目標
   ・新工場の稼働率を早急にアップする
   ・マニュアルを整備し技術の蓄積を計る
   ・コミュニケーションを強化する
   ・スキルの移管プログラムの実施
   ・製造における効率化を更に推進する
   ・ホームページを工夫してアクセス数を増やす
   ・BRICsへの営業活動を強化する
   ・日本風商品を生かし国内需要を喚起する
   ・魅力ある商品を開発する
   ・グリーン調達率のアップ

 

 −人材と変革の視点の戦略目標
   ・デザイナーの育成
   ・若手からの提案を積極的に取り上げる
   ・リーダーを育成する(若手の抜擢)
   ・戦略を明確にし、リーダーシップの強化
   ・BRICs市場の調査と方針の徹底

 

●四つの視点に分類した戦略目標を考慮しながら、戦略マップの作成に移ります。

プリンタ出力用画面
友達に伝える