BSC推進組織の役割を確認
(1) 全社的にBSCを導入する場合の組織と役割。
全社でBSCを導入する場合は、トップダウンで行います。
現状を打破し、戦略的な組織にしたいという強い思いを持った社長の意志を伝えます。
・ 可能であれば、社長直轄の戦略管理オフィス(OSM)を設定し、プロジェクトリーダーにBSC推進者として
No.2(人望者)を選任します。専任組織が作れない場合は、経営企画を担当する部門からプロジェクトリーダーとサブリーダーを任命します。
・ サブリーダーとしてBSCの実質推進者を選任します。サブリーダーには、サポート役として外部のコンサルタントを採用するのも、BSCを真に理解して実践するためには効果があります。
・ 各部門から部門リーダーとしてBSC実践者を選任します。
・ サブリーダー(BSCチャンピョン)と部門リーダーにて、BSCを正しく理解するためのワークショップを実施し全社の戦略マップを作成します。BSCを正しく理解せず、実施した場合、中途半端な導入になり導入の成果を期待できず、頓挫する場合が多々あります。コンサルタント及び外部から支援を得て実施されることをお勧めします。
・ 部門リーダーは、自分の部門に戻り自組織の戦略マップを作るためのワークショップを実施します。
・ 全社、部門の戦略マップ、バランススコアカードが出来れば、全体会議で目標値も含めたコミットメントを行うための発表会議を行います。戦略のシナリオ、戦略目標の適正、KPI及び月次目標値の妥当性をチェックします。BSCチャンピョンは特にシビアに分析し、発表内容についての設定根拠を各部門から求めます。
・ 初年度は、BSCチャンピョンと部門リーダーとの打合せを頻繁に行い、BSCのマネジメントが定着するようにします。また、戦略実行による進捗状況を確認し、戦略目標及びKPIの妥当性及び適性についての議論をします。特に初年度は頑張る必要が有ります。
(2) 部門独自でBSCを導入する場合
・ 部門内でワークショップを実施し、BSCを理解させます。
・ 作成したBSCで、戦略目標が実行出来る組織を目指します。
・ 周囲の組織に働きかけ、ボトムアップによるマネジメントの定着化を図ります。
(3) BSC毎の責任及び担当者の選任
戦略を実行するには、BSCのオーナーが、戦略マップ上にシナリオを作り上げ、
それをメンバー全員が理解し、実行する必要が有ります。戦略は誰が実行しているのかを明確にすることが必要です。そのために、戦略全てに責任者及び実行者を設定し明確にします。
・ BSCのオーナー
戦略マップのシナリオを考え、責任を持つ人
・ 戦略目標の責任者
戦略目標の実行責任者を選定します。
・ KPIの担当者
KPIを実行し及び、データを取る人を
選任します。